地震や台風だけではない、本当に備えるべきこと。

【元自衛官が解説】<br>あなたの日常に潜む「見えない災害」

【元自衛官が解説】
あなたの日常に潜む「見えない災害」

「災害への備え、していますか?」この問いに、多くの方が地震や台風、河川の氾濫といった「目に見える大きな災害」を思い浮かべることでしょう。しかし、私が自衛官として数々の災害現場で目の当たりにしてきたのは、建物の倒壊や浸水と同じくらい、いえ、時としてそれ以上に人々を苦しめる、**静かで深刻な脅威**でした。

それが、**「見えない災害」**です。これは、私たちの生活基盤そのものを揺るがし、日常を根底から覆すにもかかわらず、その深刻さが見過ごされがちな災害の総称です。特に、大切なペットや小さなお子様がいらっしゃるご家庭にとって、この「見えない災害」は避難生活の質を著しく低下させ、心身ともに大きな負担となります。今回は、その本質と、本当に有効な備えについて、深く掘り下げていきます。

あなたは見過ごしていませんか?
日常に潜む「見えない災害」5つのポイント

1. ライフラインの完全停止

ある日突然、電気・水道・ガスという文明の根幹が絶たれる恐怖です。
電気が止まれば、冷蔵庫の食料は数日で腐敗し、夜は完全な暗闇に包まれます。情報源であるテレビやPCも使えず、医療機器がバッテリーに頼っている方は命の危険に晒されます。
水道の停止は、飲み水の確保以上に、トイレが流せないという深刻な衛生問題を引き起こします。感染症のリスクが飛躍的に高まり、精神的なストレスも計り知れません。
ガスがなければ、温かい食事で心と体を温めることも、お風呂で清潔を保つこともできません。冷たい食事と水風呂が続く生活は、想像以上に体力を奪います。

2. 情報・通信の完全遮断

スマホが「圏外」のまま動かない。それは現代社会における「社会からの孤立」を意味します。家族や友人の安否を確認できず、どこに支援物資があるのか、どこが危険なのかという生命線となる情報から完全に切り離されるのです。この「情報空白」状態が、後述するデマの温床となり、人々を更なる混乱へと陥れます。

3. 「暑さ・寒さ」という環境暴力

災害は季節を選びません。停電が真夏の猛暑日に起これば、エアコンの効かない室内はサウナと化し、熱中症のリスクが急増します。逆に真冬であれば、暖房のない部屋で凍える夜を過ごすことになります。特に体温調節が苦手な乳幼児、高齢者、そして毛皮を着ていても暑さに弱いペット達にとっては、この環境の変化そのものが命を脅かす「暴力」となり得るのです。

4. 避難所という二次的リスク

安全なはずの避難所が、新たなリスクを生む場所になり得ます。断水や清掃の遅れによる不衛生な環境、多くの人々が雑魚寝する密集空間は、インフルエンザやノロウイルス、そして新型コロナウイルスといった感染症の温床です。ストレスで免疫力が低下している中での集団生活は、健康な成人でさえ危険です。持病を持つ方や、抵抗力の弱いお子様にとっては、非常に大きな不安要素となります。

5. 不安が産む「情報災害(デマ)」

「あの給水所はもう水がないらしい」「隣町で略奪が起きている」といった、不安を煽る不確かな情報(デマ)は、情報が遮断された環境下で爆発的に拡散します。人々をパニックに陥らせ、不要な買い占めや危険な移動を引き起こし、救助活動の妨げにさえなります。正しい情報源を確保し、デマに惑わされない冷静な判断力を持つことも、現代に必須の防災スキルです。

では、どう備えるべきか?
「プライベートな避難場所」という答え

これらの「見えない災害」から家族を守るための鍵は、**「避難生活の質」**をいかに確保するかに尽きます。自宅が安全であれば「在宅避難」が理想ですが、そのためにはライフライン停止に数週間耐えうる完璧な備蓄と知識が必要です。多くの方にとって、それは決して簡単なことではありません。

そして、公的避難所は、プライバシーの欠如、ペット同伴の制約、感染症リスクなど、これまで見てきた「見えない災害」の多くが凝縮された場所になりがちです。「周りに迷惑をかけたくない」という日本人特有の気遣いが、避難そのものをためらわせ、より危険な状況を招くことさえあるのです。

だからこそ、私たちは「第三の選択肢」を提案します。それが、平時から確保しておく**「プライベートな避難場所」**です。

もしもの時の「安心」を、平時に確保する。

MyShelterは、あなたと大切なご家族、そしてペットの「もしも」に備える、新しい防災の形です。地域の空き家を活用したプライベートなシェルターは、見えない災害のストレスからあなたを守るための砦となります。気兼ねなく、安心して過ごせる空間を平時から確保しておくこと。それこそが、未来の命と暮らしを守る、最も確実な投資です。

→ MyShelter公式HPで詳しく見る
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